森木製菓

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果たして社長になれるのか!?

【感想】『パパが遺した物語』はビッチの映画じゃありません!!愛を知るのは幸か不幸か

こんばんは!
気持ち的にはまだ11月の森木です。


昨日、いつもの後輩の家で『パパが遺した物語』という映画を観てきました。


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あらすじを書くのがあり得ないぐらい苦手なので、是非予告を見て欲しいのですが、私はもうこれだけで泣いてしまいました。

当然本編も号泣。本当に良い作品でした。

しかし、後輩曰く「娘のケイティをビッチ呼ばわりしてるレビューが多い」とのことだったので、見てみたら確かにそうだったんです。

実際ケイティは夜な夜なバーに行って男を誘惑しては抱かれるみたいな生活を送っていたので、そこだけ汲み取れば本当にただのビッチなんですけど、そうではないということを感想も踏まえて書いていきたいと思います。



まず皆さんは「愛することが怖い」という感覚を抱いたことがありますでしょうか??


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なんで愛するのに恐怖心があるの?と思うかもしれませんが、ケイティはまさにそうでした。

なぜなら小さい頃に交通事故で母親を亡くしているからです。

しかもそのときに車を運転していたのは、父親である小説家のジェイクでした。

でもこれは本当にアクシデントだったので、親子が不仲になることもなく、むしろ残された2人で強く生きていきます。


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しかし、ジェイクはジェイクで事故の後遺症に悩まされてしまい、その末帰らぬ人となってしまいます。

このときケイティはまだ小学生でした。

子供の頃の親との愛着形成っていうのは非常に重要で、これがうまくいかなかったりすると後に愛着障害とか境界性人格障害(ボーダー)につながることがあります。(絶対ではない)

多分ですけどケイティも軽いボーダー気質がありました。

なぜなら先ほども話したように、男に抱かれていないと気が済まない性依存症だったからです。

幼くして両親という最愛の人物を亡くしてしまったら、愛することが怖くなってしまうのは当然だと思います。

だってまた誰かを愛したとしても、その人がいなくなってしまうのではないかと思い込んでしまうからです。


その後、大学院生になったケイティは、小説家の卵であるキャメロンという人と出会い本当の恋に落ちます。


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そこで彼が言っていたのは、

「愛する人がみんないなくなるわけじゃないよ」

ということでした。

私はこのセリフを聞いたときに、キャメロンを絶対に離さないで欲しいと思ったのですが、ケイティはまた違う男と行為に及んでしまうのです。

今まで数々の情緒不安定を受け入れてきたキャメロンもこれには憤慨し、ケイティの元を去ってしまいました。


どうして愛せる人を見つけたのにまた性依存的な行動をしてしまったのかというと、そのまんまですけど愛を知ってしまったからです。


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普通だったら大好きな人と一緒にいられるって超幸せじゃないですか。

けれど、ケイティは違います。

やっぱりどうしても愛する人と離れ離れになる恐怖を捨てきれずに、心が不安でいっぱいになってしまうのです。

そしてその不安を埋めるかのようにセックスをする。

バーで出会った男との行為なんて、一瞬しか愛を感じられないし、その愛だって1㎜たりとも本物ではありません。

後で後悔すると分かっていながらも、不安がそれに勝ってしまうのです。

皆さんも不安を忘れる方法をそれぞれ持っていると思います。

音楽を聴くとか、運動をするとか、お酒を飲むとか。

ケイティにとってのそれがセックスでした。



ここで少しさかのぼりますが、まだ父親であるジェイクが生きていた頃の2人のお気に入りの曲はカーペンターズの"Close To You"という曲でした。


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多分誰しも1度は聴いたことがあると思います。


ジェイクが小説を書く横で、ケイティはお絵かきをし、2人でこの歌を歌っていました。


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しかしそんな幸せな日々も長くは続きませんでした。

小説の売り上げが伸びず、経済的にも苦しかった上に、事故の後遺症で発作を起こしてしまうジェイクを見た義姉のエリザベスはケイティを養子にすると言い出します。


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確かにエリザベスの家は裕福でしたし、ジェイクが入院していた7か月間もケイティを預かってくれていました。

けれど、母親を亡くして悲しみにふけっているケイティと父親を引き離そうとする彼女の神経は、私には理解できませんでした。

結局、親権争いかなんかで裁判沙汰になってしまい、お金が必要になったジェイクは娘のために新作を書きます。

しかし猶予はあまりないため、3か月間ひたすらタイプライターと向き合っていました。

当然ケイティに構うことは出来ず、寝る前の本の読み聞かせもなく、ときには怒鳴ってしまうこともありました。

これもケイティにとってはかなり孤独を感じた期間だったと思います。

もうなんだかやるせないですよね。

娘とずっと一緒にいるためにお金を稼がなきゃいけなくなって、親子の時間が減っていくんですよ。

そしてやっと小説を書き終えたと思ったら、発作が原因でジェイクは亡くなってしまうんです。

結局この小説『Fathers and Daughters』は大ヒットするのですが、もしジェイクが生きていたら生活に余裕も出来たしこれから十分に愛情を注げたのになと思いました。


それから大人になったケイティは大学院で心理学を専攻します。

多分ですけど、他人の気持ちを読み解くことで、自分の行動も理解したかったんでしょうね。

『ファミリー・アゲイン』という、両親が不仲すぎて愛着形成が上手くできなかったアダルトチルドレンの映画があるですけど、ここでもやっぱり主人公は両親の過去ばっかりを探っていました。



とかなんとか色々あって、話を戻しますが、キャメロンに捨てられたケイティはしばらくベッドの上で過ごす日々が続き、あるとき思い立ってまたバーに行くのです。

バーに行ってお酒を飲みまくって、男の人に声をかけられたのでした。

またいつものようについて行こうとするのですが、ここでバーで流れている音楽が切り替わります。

そしてClose To Youが流れるのです。

ケイティはオーディオの前で立ち止まり、男に「もう行ってよ!!」と怒鳴りつけ、「パパに会いたい」と言いながら号泣します。

私はもう感動した。

また同じ過ちを繰り返しそうになったケイティを、ジェイクが止めてくれたんだと思いました。

ここでもしついて行ってしまったら、ケイティはもうこの負のループから抜け出せなくなっていたと思います。


それからケイティは自分にとって必要なのはやっぱりキャメロンだったということに気が付き、彼の家へと向かいます。

もうすでに新しい彼女が出来ていたのですが、キャメロン自身も心残りだったのでしょう。

動揺して帰ってしまったケイティを先回りし、彼女の家の前で待っているのでした。

そして「おいで」と言って抱きしめ合い、終わり。

物語的には終わりですが、2人の関係はこれからだなっていう感じでした。



もう1度言いますが、超良い作品です。

あとこの映画の元のタイトルが『Fathers and Daughters』で、邦題が『パパが遺した物語』なんですよ。

私はこれを訳した人は本当に天才だなと思いました。

『パパの遺した物語』っていうのは、まぁそのままパパが"自分と娘について書いた本"として受け取ることもできますが、"ケイティの人生"であるようにも感じたからです。

どういうことかというと、あんなに男をとっかえひっかえしていたケイティがようやく見つけた愛せる人、キャメロンと出会えたのはパパの書いた『Fathers and Daughters』のおかげだったんです。

キャメロンがバーで「あの小説家の娘って本当?」と話しかけたのがキッカケでした。


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つまり、パパがこの小説を残してくれなかったら、ケイティは今の人生を送ることが出来ていなかったのです。

パパは死んだ後もClose To Youでケイティの負のループを食い止め、さらに彼女にキャメロンと歩む人生という物語を遺してくれました。

いや、まだちゃんと歩めるのかは分からないけれど、良いお話にして欲しいです。



ここからは超個人的な見解をガンガンに言うので、興味がある方だけ読み進めて下さい。


その色々なレビューを見ていて感じたのは、「タイトル的にもっと綺麗な話かと思った」みたいなのが割とあったんです。

でも、私的にはこの映画は十分に綺麗な方だと思いました。

というのも、もし彼女にボーダーの気があったらの話ですけど、キャメロンに八つ当たりしていないだけ十分なんです。

だってバーに行って男に抱かれる日々を送ってみて下さいよ。(送らないでください)

どう思います??

(あっ、男ってこんなに簡単に女を抱くんだ)ってなりませんか?

しかも自分も軽い女だし、不信感の塊みたいになって、普通ならキャメロンに「お前もどうせ他の女抱いてんだろ!!!」ってなったり、愛を確認するために試し行動をとったりしてしまうと思うんです。

だけどケイティはただ「愛するのが怖い」、そしてその不安を埋めるセックス。

確かに1回他の男に手を出して、キャメロンを傷つけてしまったのは事実です。

それに親に会う前にやっぱり帰ると言い出して不安定になったりしていますが、そこに"愛が深まる恐怖"があるのは単純明快じゃないですか。

なんというかこじれレベルとしては高くない方だと思うので、むしろよくこんなに控え目に描けたなぁと思いました。


あと、キャメロンが小説家になった理由として「小屋の側でライオンに出くわしたときに、自分がやりたいのはこれだと思った」と言っていたのですが、私は(武井壮だ)と思ってしまいました。

武井さんが百獣の王になったキッカケもヘラジカに出くわしたことですからね。

人間って猛獣に出会ったときに本当にやるべきことが分かるんだなと思いました。



なんかここまで映画の感想を熱く語って、最終的に武井壮に落ち着きましたが、そういう話でした。

泣けるという表現はあまり使いたくないですが、感動できる作品なので、年末年始暇だなぁというときは是非観てみてください。

その際は、この記事を参考にしていただければ幸いです。



【12月20日追記】

ケイティは試し行動をしていないと書きましたが、1回していました。

キャメロンと付き合っているにも関わらず、他の男と行為に及んでしまったときに、ベッドの横に避妊具の袋を置きっぱなしにしていたんですよ。

それが原因で浮気がバレてしまうんですけど、普通そんなことしませんよね。

それにキャメロンが帰宅したときにわざと気丈に振る舞うみたいなこともしていなかったし、それでも自分が捨てられないかっていうのを確認したかったのかもしれないと思いました。



以上!

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