森木製菓

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果たして社長になれるのか!?

オレンジレンジはだいたい友達じゃない

実はここ2ヶ月ほど、オレンジレンジを聴いていました。

オレンジレンジだけじゃないけど、k-popグループblack pinkとか2019年流行りの洋楽・邦楽のプレイリストを聴くようになっていました。

そのときは大学生の頃、毎晩のように飲み歩いて色んな人と交流していて、私にはそういう普通の学生みたいな一面もあったから、このようなメジャーな音楽に手を出すのも当然のこと、むしろどうして今まで興味がなかったんだというような気持ちでした。


それでその2ヶ月は、車で流す音楽について親とケンカになることもなくなったし、カラオケの選曲で迷うことも減ったし、最近婚約した友達との会話も清らかな、ある意味無に近いような気持ちで行えるようになりました。

そしてそんな健全な日々は非常に過ごしやすく、とてつもなく安全でした。

けれどなぜだか私は自分がなんなのかよく分からなくなって、半引きこもりだった中学生のときに襲われた、あの心臓のあたりにパイプが突然刺さったような、ぽっかりとした感覚がたまに蘇ってきたりもしました。


まさかその原因が音楽だとは思いもしませんでしたが、昨日、もう10年以上仲のいい友達と下北沢に行ったときにふと出た

「下北の古着屋さんに売ってる服を全部触ったら、どれか1枚くらい菅田将暉くんも触れてるよね」

という発言によって、あぁ私なんでオレンジレンジなんかに手を出しちゃったんだろうとなったのです。


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そして今朝はメイクのときに、テイラースウィフトじゃなくて、銀杏BOYZの『あの娘は綾波レイが好き』を流しました。

忙しない朝の三軒茶屋駅で、忘れらんねえよの『あいつロングシュート決めてあの娘が歓声をあげてそのとき俺は家にいた』を聴いて、泣きそうになりました。

泣きそうになって、安心した。


思い返せば私の人生の半分は、彼らのような、"あの娘が主役の舞台では絶対に主人公になれない僕"でした。

好きな先輩と何か接点が欲しくて、校門で鉢合わせて挨拶をするために毎朝早く学校に行って、2階のベランダから先輩の登校時間をチェックしていたり。

廊下ですれ違うために、先輩の時間割を調べて用もないのにわざわざあの階段のあたりで友達と喋ったり。

無邪気に先輩のいる教室にいける、可愛いあの子の短いスカートも綺麗な笑顔もずっと羨ましかったです。

それに実は大学生のときに飲み屋通いしていたのも、好きな人のことを考えないようにするためでした。


前まで、忘れらんねえよの"あの子がスノボに行ってる間、俺らはつぼ八にいた"というのを聴いて、共感しつつも心のどこかでもっと頑張れよと思っている自分がいました。

でも、どう頑張っても入り込めない世界ってやっぱりあるんですよね。

ただあの子のことだから、自分の知らないところで知らない人たちと何かが繰り広げられているのだけは知っているんです。

それでただひたすらに1人耐えることも、かといって別の何かで気を紛らわすこともできず、あの娘がアイツといる時間に終わりが来るのを、1秒1秒を殺すように見送って部屋でじっと待つ。


そんな修業の話をする相手にオレンジレンジを選んだのは、普通に間違いでした。

オレンジレンジとも仲良くなれそうだったけど、あんな漠然とした不安に襲われて自信を無くしていくなら、幸せそうなインスタカップルを恨みながら羨みながら生きている方がよっぽど良いです。

そう、インスタは幸せを探すためではなく、自分を苦しめる不幸を探すために見るものでした。

でもその方が安心するんです。

私は部屋で修業するのが嫌いではないのです。


では今日もあの娘がまっすぐ家に帰りますように。

おやすみなさい。