私はあの瞬間、間違いなく世田谷区で、いや世界で一番幸せを感じていた。
今日はパーソナルで60分の脚のトレーニングをしてきた。
3月末にハム(左もも裏)の肉離れをし、先週やっと理学療法士さんからのOKが出て、それから2回目の脚トレだ。
肉離れをする前はバーベルスクワットで45kgを8回持ち上げていたが、久々だったのと再発が怖かったから前回は30kgを10回でやめた。
しかし今日はトレーナーさんがいるから安心してできる。
最初は20kg、次に30kgでまだいけることがわかり、35kg、40kgを2セットからの30kg。
トレーナーさんにフォームが綺麗ですねと褒められて嬉しかった。
脚トレは気合が必要な種目だから、「頑張るぞ!!」という気持ちではいたのだが、その一言で少しテンションが上がり、さらに言われたこの言葉でモチベーションが天井にいった。
「女性のバーベルスクワットを補助することってあまりないから、なんか良いですね」
うおおおおおおおおおおおおお!!!!!!
その後大嫌いなブルガリアンスクワットを14kg×3セット、レッグプレスは80kg×2セット、100kgからのまた80kgをドロップセット(休憩を入れずに立て続けにやるやつ)で。
もうこの時点で足がガクガクである。
疲労がマックスに達し、次のエクステンションというマシンへ移動していたときに、トレーナーさんから「森木さん、疲れすぎてスマホ忘れてますよ!」と言われた。
BCAA(マッチョがジムに持って行っている色つきの液体、アミノ酸)のボトルはしっかり握っていたのに、スマホは置き忘れていた。
そんな状態のままエクステンションを20kg×3セット。
四頭の付け根の辺りに効かせるために、脚を畳んだ状態でお尻も上げる。
4種目目で普通にキツかったのもあったが、最後は脚が上がらなかった。
最後の3セット目で、もう無理だ!!!というところまできたのだが、そこでトレーナーさんがウェイトのピンを10kgに移動した。
「このままいきますよ!!!」
またドロップセットである。
もう脚が上がらない私に対してこんなことをするなんて、このトレーナーさんは本気で私をデカくしようとしてくださっている。
私は「はい、いけます!!!」と答え、ひどい顔面で四頭を追い込んだ。
終わった後はもうフラフラだった。
産まれたての小鹿よりも足元がおぼついていなかった。
トレーナーさんにお礼を言った後、階段を下りたのだが、全て踏み外しそうだった。
四頭はガクガク震えている。自分の脚じゃないみたい。
あぁこれが脚トレだ。
これだけキツいのが本当の脚トレだ。
私は力が入らない脚でふろふろに歩きながら、すごく幸せな気持ちになった。
また脚を鍛えられる喜び、痛みを感じる喜び、それはつまり脚がデカくなっていくということ。
自転車を漕ぎながら歌いたい気持ちだった。
実は火曜日から超プチ減量をしていて今日が最終日だったのだが、筋肉が炭水化物を猛烈に欲しがっていたから大福をあげた。
いまはとてつもなく眠い。
明日の筋肉痛が楽しみである。